通らないと思ったら始らないが
2007年11月29日 大航海時代 コメント (8) いきなりだけど。
ゲームのステークホルダー(利害関係者)であるユーザーが集まって、ゲーム内で起こったor起こりうる諸問題をあぶりだし、よりよい落とし所を考える、という意味で圧力団体を作るような例ってあるんだろうか。私は良く知らないけど。
GVO(大航海時代online)の運営会社であるコーエーは、今週(2007年11月28日)の定期メンテナンスを機に、「RMT対策の一環として」海外からの不正接続等海外からアクセスしていた337件について「アカウント利用資格取消し処分」を実施した。
http://www.gamecity.ne.jp/dol/news/body.htm#805
で、4gamer調べてたらこんなのが出てきた。何のゲームなのかは知らない。
http://www.4gamer.net/news/history/2007.04/20070404174031detail.html
但し、上記ゲームは「ポリシー改訂」に伴う緩和措置らしい。ただ、海外からのアクセス禁止を規約で明文化していたKOEIに対して、何らかの措置を望むには全うな理由付けが難しいのではないか。また交渉するのはアカウント取り消し処分を受けたユーザーとコーエーの二者。弁護士や代理人以外の第三者は介在する余地はない。
とはいえ、外野から見て疑問がいくつかある。まず、サービス開始から2年経っているのにこの時期に摘発したのはなぜか。しかし、ライセンス違反を早期に発見できなかったからといってKOEIが信義則に反していたと問えるのかというと、多分無理ではないか。
そうはいっても、今回の処分はまだ乱暴な点がある。現状を鑑みれば、GVOユーザーは大別して「正規のお客さん」「規約違反の接続をしているが、お客さん」「最後まで確信犯的に海外からアクセスしてRMTを繰り返すユーザー」「日本からアクセスしてRMT等規約違反を行ったユーザー」の4種類がある・・ように思われる。そして、RMT以外の理由(「大航海時代online Windows版ソフトウェア使用許諾契約書」第一条三項)でアカウント停止させられた人がいるみたい。
http://sawatarihonoka.blog23.fc2.com/blog-entry-24.html
上記ブロガーは、「海外からゲーム(=大航海)をプレイするのを認めないのなら、コーエーは最初から私達(=海外ユーザー)と契約を結ぶべきではなかったし、我々(=海外ユーザー)からの料金支払いを受け付けるべきではなかった。」と言う。8月の拡張パックの時にだってその機会はあっただろう、と。
※翻訳した引用文中では"contract"とあったが、KOEIとユーザーの間で結ばれるのは契約ではない。ソフトウェアの使用許諾(license)である。ただ、民法の保護を受けるという点では、契約もライセンスも変わらない。
しかしだからといって、「海外から不正接続はしているけど、RMTはしていない、一緒に長くやってきた人まで処分されるのは乱暴だ」というのは、言葉が悪いが、「彼は規約違反だけど、見逃してやってくれ」に見えてしまう。つまり、「RMT対策の一環として」という文言だけを取り上げてコーエーを指弾しても弱い気がする。
<ならば理論武装するという策もある>
「正規のお客さん」「海外からアクセスしているが、お客さん」「最後まで確信犯的に海外からアクセスしてRMTを繰り返すユーザー」「日本からアクセスしてRMT等規約違反を行ったユーザー」の4分類を勝手に作ってみたが、後2者を保護すべきだというんでなくて、微妙なところではあるが、「海外からアクセスしているが、お客さん」をどう扱うかが問題となっている。私も能登ポルの商人で何処からアクセスしているのかは存じ上げないが台湾ユーザーの知り合いはいる。彼や上記ブロガー個人が何をしていたのか、私が全てを知る由はない。しかし、もう少し大きな視点に立って、「海外からアクセスしているが、お客さん」の取り扱いについてコーエーと議論する、単に議論するだけでなく、何らか落とし所というか別の在り様を提示せんと混乱を引きずってしまう。
そもそも現在の規約そのものを改正しないと彼らはいつまでたってもライセンス違反の状態である。以下、アイデアと方法がまぜこぜになっているのは書き手のおつむが悪いからで申し訳ない。とりあえず率直に言えば、攻め方としては「個々にメールを投げつける」だけでなく(それは重要だが)、もっと俺達もテーブルにまぜろ!位の理屈が用意できたほうが強そうじゃね?当面の議題は、「RMT撲滅には賛成する。だがしかし、RMT対策とは別個に海外ユーザーの国内サーバー利用を認めるための規約訂正を要望」で。具体的には、「使用許諾契約書」の1−3と13−1の改正で。
<権利は権利として主張しつつ、コーエーの事情にもどこまで配慮できるか>
多分、コーエーは各国毎に法令対応したサーバーを立てていた方がメリットがあると判断しているのだろう。たとえば、FFXIは大航海時代onlineとは全く逆の方針を採用しているようだが、言語の壁が問題となってトラブルが起こりやすいらしい。言語毎に隔離する事でユーザー間のコミュニケーションを保つことと、そして、法令対応の面から言うと日本と韓国は相当異なるから別々にした方が無難ではあろう。
とはいえ、ネットワークは既に法令の壁=国境の壁を超えており、ユーザーはアクセスするサーバーを選ぶことができる。何処にアクセスしようと、それは犯罪ではないし、ましてやライセンス内で特殊な取り決めを設けるべきではない。人は公共の空間であれば好きに歩くことができる。私道出なければどこをほっつき歩いても別に悪いことではないだろう。海外からのアクセスを制限するのは一種の差別だとすら言える。サーバーはどうなの?といわれると、別に日本の法にはどこにも書いてないけど。
ユーザーがどこのサーバーを選ぶかは市場の原理、つまりサービスやコミュニティの中身といった点に基づき、ユーザーが自由に選ぶべきだ。とはいえ、まずは何処をどう変えられるか?がより説得的だと思う。まぁ、ここは色々どうでもいいこと思うことはあるけどさ。
で、ユーザーって、たとえば企業の集まる業界団体のようにうまい具合に利害が一致するわけではないから大変難しいが、ユーザーの圧力団体みたいなのって考えられんだろうか。んなこと自分でいっといて私はそんな力ないし。
また妄想だけど。
ゲームのステークホルダー(利害関係者)であるユーザーが集まって、ゲーム内で起こったor起こりうる諸問題をあぶりだし、よりよい落とし所を考える、という意味で圧力団体を作るような例ってあるんだろうか。私は良く知らないけど。
GVO(大航海時代online)の運営会社であるコーエーは、今週(2007年11月28日)の定期メンテナンスを機に、「RMT対策の一環として」海外からの不正接続等海外からアクセスしていた337件について「アカウント利用資格取消し処分」を実施した。
http://www.gamecity.ne.jp/dol/news/body.htm#805
で、4gamer調べてたらこんなのが出てきた。何のゲームなのかは知らない。
http://www.4gamer.net/news/history/2007.04/20070404174031detail.html
但し、上記ゲームは「ポリシー改訂」に伴う緩和措置らしい。ただ、海外からのアクセス禁止を規約で明文化していたKOEIに対して、何らかの措置を望むには全うな理由付けが難しいのではないか。また交渉するのはアカウント取り消し処分を受けたユーザーとコーエーの二者。弁護士や代理人以外の第三者は介在する余地はない。
とはいえ、外野から見て疑問がいくつかある。まず、サービス開始から2年経っているのにこの時期に摘発したのはなぜか。しかし、ライセンス違反を早期に発見できなかったからといってKOEIが信義則に反していたと問えるのかというと、多分無理ではないか。
そうはいっても、今回の処分はまだ乱暴な点がある。現状を鑑みれば、GVOユーザーは大別して「正規のお客さん」「規約違反の接続をしているが、お客さん」「最後まで確信犯的に海外からアクセスしてRMTを繰り返すユーザー」「日本からアクセスしてRMT等規約違反を行ったユーザー」の4種類がある・・ように思われる。そして、RMT以外の理由(「大航海時代online Windows版ソフトウェア使用許諾契約書」第一条三項)でアカウント停止させられた人がいるみたい。
http://sawatarihonoka.blog23.fc2.com/blog-entry-24.html
上記ブロガーは、「海外からゲーム(=大航海)をプレイするのを認めないのなら、コーエーは最初から私達(=海外ユーザー)と契約を結ぶべきではなかったし、我々(=海外ユーザー)からの料金支払いを受け付けるべきではなかった。」と言う。8月の拡張パックの時にだってその機会はあっただろう、と。
※翻訳した引用文中では"contract"とあったが、KOEIとユーザーの間で結ばれるのは契約ではない。ソフトウェアの使用許諾(license)である。ただ、民法の保護を受けるという点では、契約もライセンスも変わらない。
しかしだからといって、「海外から不正接続はしているけど、RMTはしていない、一緒に長くやってきた人まで処分されるのは乱暴だ」というのは、言葉が悪いが、「彼は規約違反だけど、見逃してやってくれ」に見えてしまう。つまり、「RMT対策の一環として」という文言だけを取り上げてコーエーを指弾しても弱い気がする。
<ならば理論武装するという策もある>
「正規のお客さん」「海外からアクセスしているが、お客さん」「最後まで確信犯的に海外からアクセスしてRMTを繰り返すユーザー」「日本からアクセスしてRMT等規約違反を行ったユーザー」の4分類を勝手に作ってみたが、後2者を保護すべきだというんでなくて、微妙なところではあるが、「海外からアクセスしているが、お客さん」をどう扱うかが問題となっている。私も能登ポルの商人で何処からアクセスしているのかは存じ上げないが台湾ユーザーの知り合いはいる。彼や上記ブロガー個人が何をしていたのか、私が全てを知る由はない。しかし、もう少し大きな視点に立って、「海外からアクセスしているが、お客さん」の取り扱いについてコーエーと議論する、単に議論するだけでなく、何らか落とし所というか別の在り様を提示せんと混乱を引きずってしまう。
そもそも現在の規約そのものを改正しないと彼らはいつまでたってもライセンス違反の状態である。以下、アイデアと方法がまぜこぜになっているのは書き手のおつむが悪いからで申し訳ない。とりあえず率直に言えば、攻め方としては「個々にメールを投げつける」だけでなく(それは重要だが)、もっと俺達もテーブルにまぜろ!位の理屈が用意できたほうが強そうじゃね?当面の議題は、「RMT撲滅には賛成する。だがしかし、RMT対策とは別個に海外ユーザーの国内サーバー利用を認めるための規約訂正を要望」で。具体的には、「使用許諾契約書」の1−3と13−1の改正で。
<権利は権利として主張しつつ、コーエーの事情にもどこまで配慮できるか>
多分、コーエーは各国毎に法令対応したサーバーを立てていた方がメリットがあると判断しているのだろう。たとえば、FFXIは大航海時代onlineとは全く逆の方針を採用しているようだが、言語の壁が問題となってトラブルが起こりやすいらしい。言語毎に隔離する事でユーザー間のコミュニケーションを保つことと、そして、法令対応の面から言うと日本と韓国は相当異なるから別々にした方が無難ではあろう。
とはいえ、ネットワークは既に法令の壁=国境の壁を超えており、ユーザーはアクセスするサーバーを選ぶことができる。何処にアクセスしようと、それは犯罪ではないし、ましてやライセンス内で特殊な取り決めを設けるべきではない。人は公共の空間であれば好きに歩くことができる。私道出なければどこをほっつき歩いても別に悪いことではないだろう。海外からのアクセスを制限するのは一種の差別だとすら言える。サーバーはどうなの?といわれると、別に日本の法にはどこにも書いてないけど。
ユーザーがどこのサーバーを選ぶかは市場の原理、つまりサービスやコミュニティの中身といった点に基づき、ユーザーが自由に選ぶべきだ。とはいえ、まずは何処をどう変えられるか?がより説得的だと思う。まぁ、ここは色々どうでもいいこと思うことはあるけどさ。
で、ユーザーって、たとえば企業の集まる業界団体のようにうまい具合に利害が一致するわけではないから大変難しいが、ユーザーの圧力団体みたいなのって考えられんだろうか。んなこと自分でいっといて私はそんな力ないし。
また妄想だけど。
コメント
私などは、原則としてどの商品をどこの国で売るかは一般的には売り手側たる企業の経営判断に全面的に依拠するという考え方をしておりまして、それでも国外の消費者が商品を「買えてしまう」ネット上のサービスであってもこの原則自体は維持するのが便宜であろうと思います。ただ、Obana様のような、規約改定を求めていく考え方は建設的で、なるほどと思わされました。(最も、台湾の方は台湾サーバーで遊んでくださいというのがコーエー側の意図なのでしょうが)いずれにせよ、このような理性的かつ建設的な議論がユーザー間で広がっていくことは重要なことですね。
(なお、枝葉末節ではありますが、「ライセンス」も権利義務の発生原因という点では法的分類としては契約なのではないかと思われます。売買契約とは違うという点ではご指摘の通りですが)
ご指摘のように、ネットがあればどこでも買える時代ですね。オンラインゲームのサービス展開においてビジネスモデルも多様化している(つまり、決定打が見つかっていない)中で、コーエーの経営判断そのものを特に批判しようという気はありません。また、今回の処分自体は規約に則っているので、処分見直しも無理だし、するべきではないと考えます。
とはいえ、たとえば、どこからでも買えるのであればその現状に適合的なビジネスモデルもアリだと考えます。問題は、それをどう説得的に提示できるかです。モットモ、それをするのはユーザーの仕事ではありませんけど。
私自身はネットワーク上のビジネス・法の融合的な部分に関心がありますし、あとDOLのブログも書いていたので、こうしたエントリを書くことにしました。
それと、ライセンスはライセンサーによる権利の「不行使宣言」だと認識しています。許諾条件に記されている事「以外」については当事者同士で応相談な訳ですしね。交渉の余地のない、締め付けが強いライセンスってのは嫌いな性分なんですwそれもこのエントリを書いた理由の一つです。
「この度の騒ぎに対するお詫びと声明」 : http://rescue.ben7.net/archives/4
よろしくお願いします。
声明を読みました。がんばってください。
さて、本会会員である「沢渡ほのか」さんのブログ(http://sawatarihonoka.blog23.fc2.com/blog-entry-26.html)でご覧になっているように、コーエーサイトからは、定形文しかかえってきません。
おそらく、今後も同じ対応を続けると考えます。しかし、それはそちらの狙い通りで、あきらめさせるためのものだと考えます。
しかし、我々はこの程度では諦めません。「沢渡ほのか」さんの最新ブログの内容にある、「何卒誠意あるご対応を求む」の文面について、わざと日本在住の支援者でも、そのままコピー&ペーストで出せるように、作成させていただきました。
もし、差し支えなければ、内容をご確認の上、修正すべき部分を修正なさって、「日本在住の支援者」に呼びかけ、皆様にあきらめずに運営サイトへ再問い合わせを行っていただけないでしょうか?
論点の中心は、罪は罪として認めつつ、「コーエーが自らの社長が決めたガイドラインに対して、果たして海外のプレイヤーに、責任を果たしたといえるのか」という点です。
ご多忙のところ、大変あつかましいお願いですが、何卒惜しみないご協力を承れますよう、お願い申し上げます。
それでは、失礼いたしました。
http://rescue.ben7.net/
また、Wikiのページを作成して、現在までの様々な情報をまとめつつあります:
http://rescue.ben7.net/wiki/index.php
当事者の方々より、今まで日本友人の皆様の暖かく惜しみないご支援には、感謝の気持ちでいっぱいですとお伝えしておきます。またあつかましながら今後も引き続きご支援承れますよう、お願いいたします。
私自身は当事者ではないので、当事者の顧客としての権利はもちろん、我々非当事者で、何ら違反していない者に対しての、コーエーサイトの無視や、今後我々の身にも起りうるコーエーの乱暴なやり方に、危機感を覚えております。
Wikiの編集に、当事者への支援に限らず(違反に対して同情できない方々も多いと思うので)、我々日本人プレイヤーの対するコーエーの今回の冷たい対応や、今後コーエーが我々日本人プレイヤーに対しても万一でも無制限に規約拡大解釈して、理不尽な処分を行うなどの恐れなどなど、ご意見、ご持論などについても、載せていただけると、尚ありがたく存じます。
それでは、用件のみで失礼致しました。
http://rescue.ben7.net/archives/18
規約に則ったルールの実行基準、 そして、不正に対する調査方法をはっきりし、 また不正に対する罰則をユーザーにはっきりすることは、 私たち現在でもDOLでプレイしている人間のためにもなると考えます。
サイトは定期的に拝見しておりますし、以前にGMサポートから要望を送っています。要望位でしかご支援できませんけども、がんばってください。